高齢者住宅は、老後といっても自立していたり要介護度が低い人用に、日常の自由度が高く、将来介護が必要になったときの対応ができてる住宅です。

高齢者住宅

高齢者住宅とは、高齢者向けに転倒防止措置(バリアフリーやトイレ・お風呂に手すりの設置)が施されていて、もしものときのためのナースコール(緊急時通報装置)といった設備が基本的に整ってある住宅です。

有料老人ホームや介護付きケアハウスと比べると、帰宅時間や外出申告はあってもとても自由度が高く、外出は自由で旅行や外泊も問題なく、住みやすい環境を提供してくれています。
呼び方もいろいろで、シニア住宅、高齢者マンション、シニアマンションも高齢者住宅のひとつです。

高齢者住宅には「賃貸方式」「利用権方式」「分譲方式」の3パターンがあって、それぞれでメリット・デメリットがあります。

●「賃貸方式」は一般的な賃貸住宅と同じで、家賃や管理費(名目はいろいろ)などを毎月支払う方式で、他にもオプションとして、食事は別途料金を支払えばサービスを受けられます。
また、フロントサービスや相談を受けてくれるサービス、レクリエーションサービスが付加価値としてあるところもあります。

●「利用権方式」は家賃や管理費(名目はいろいろ)などを毎月支払うのとは別に、居室の使用や共用設備の利用を権利として購入する方式で、他にもオプションとして、食事は別途料金を支払えばサービスを受けられます。
利用する権利というだけで、分譲とは違い、相続や譲渡ができません。

●「分譲方式」は一般の分譲住宅と同じで、課税対象の固定資産として購入した上に管理費(名目はいろいろ)などを毎月支払う方式で、他にもオプションとして、食事は別途料金を支払えばサービスを受けられます。
固定資産なので相続や譲渡ができるんです。

食事についてここではオプションだと書いてありますが、基本料金に含まれてるケースもありますし、住宅によっては各居室にキッチンやお風呂がない場合もありますので、必須になるケースもあります。

高齢者住宅の費用

●「賃貸方式」の場合、
家賃や管理費(名目はいろいろ)として月々80,000円から200,000円
食費として月々35,000円から80,000円

●「利用権方式」の場合、
利用権として入居時に数百万円から数千万円
家賃や管理費(名目はいろいろ)として月々60,000円から100,000円
食費として月々35,000円から80,000円

●「分譲方式」の場合、
分譲価格として入居時に2,000万円から3,000万円
管理費(名目はいろいろ)として月々10,000円から40,000円
食費として月々35,000円から80,000円

明記した費用はあくまでも目安です。
上をみればキリがないですし、立地や居室の大きさといったモノに大きく左右されるので、実際に確認してください。

住宅によっては看護師やケアスタッフが常駐してるところもありますし、定期健康診断やヘルスセミナーをやってくれるところもあります。また、サウナ付き大浴場や温泉施設、内廊下方式、旅行支援や宅配便の取り次ぎをしてくれるフロント、映画館、多目的ルーム、カルチャー教室で付加価値をプラスしているシニア住宅や高齢者マンションもあります。

介護が必要になったら・・・

介護度会いにもよりますが、高齢者住宅でも要介護2くらいなら訪問介護で充分に対応できます。

それ以上の介護が必要になった場合には、介護付きの住宅や老人ホームへ転居というカタチを取らざるを得なくなります。
賃貸方式や利用権方式で住んでた場合は、はっきり言って退去です。
利用権方式だと退去時に利用権の一部が返還される場合もあります。

でも、退去したからといってすぐに次の生活場が見つかるわけもありません。
なので、重要になるのが、介護が必要になった場合の提携先・受け入れ先がある高齢者住宅なのか、これもきちんと調べてください。